道路事情

 バリの道は ロータリーが多かった。
 しかもロータリーのどまん中に、
 でっかい神様らしき像がすっくと立ち、
 夜に通るとライトアップまでされている。
 お祭りかと思った。
 あちこちに気前よく 手の混んだ彫刻がある。
 すごく高そうなものまで
 無造作に置くあたりが、
 信仰心の深さと創造物に対するおおらかな意識だろうか。
 すごく好きな雰囲気だった。

 ところでバリはバイクがすごく多かった。
 一台に大人2人、さらに子どもを乗せても合法らしい。
 飲酒運転も 特に罰則はないって?(本当なんだろうか)
 それもスゴイ。
 オプションツアーの運転手さんは、やたらスピードを出す。
 この人だけかと思えば、
 周りみんながその調子でないと車が流れないのだ。
 とてもじゃないが、私は運転できないっ、と
 かなりびびっていた。

 ウブドという村へ行く時、
 ジェットコースター並みのすごい体験をした。
 超激しいアップダウンの道。
 フロントガラスの直前まで
 砂利道が迫ってきた時には
 本気で アトラクションなんじゃないかと思った。
 しかもスピードがすごい。
 ぐいぐい突っ込んでいく。
 ここでは度胸がなくてはドライバーはできないのね、と
 運転手さんに感服した。
 お願い、事故んないでね。

 なぜかはわからないが、
 向こうの車は
 ヘッドレストを外した車が多かった。
 後ろの人と話しやすいから、とか
 見づらいから、とか
 色々理由を考えてみたけれど
 わからない。
 なんでだろう。

 荷台にたくさん人を乗せたピックアップトラックが走っていた。
 みんなお寺に行く格好で。
 腰に布を巻いた、ロングタイトスカート状態で
 原付に乗るお姉ちゃんもいた。
 男の人は 頭にバンダナみたいなのを巻いて正装している時は
 ノーヘルでバイクに乗ってもいいらしい。
 宗教と文明の、不思議な共存。

 走行中、やたらクラクションを鳴らす車も多かった。
 かなりギリギリの割込みならともかく、
 何でもないのにビビーッ、と鳴らされる。
 「あぶねーよ、あんた!」なのか、
 「遅えーぞ!」なのか、
 「おっ!久しぶり!」なのか定かでない。
 中には 腹立たしく鳴らしたくせに
 満面の笑顔で振り向く人もいた。
 運転手さんの友達だったのだろうか。  

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