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★ハンドパワー
マスという木彫りのさかんな村に行った。
たくさんの木彫作品の並んでいる店へ案内された。
ここは 気軽なお土産、というよりは
ちょっと高級な感じのものを扱っていた。
どれもこれも すごく手がこんでいる。
持ち帰りはできそうにない大作も多かった。
メガネをかけたお兄さんが説明をしてくれた。
どうやらいち押しは「白檀の扇子」らしい。
いい香りがする。細かい透かし彫り。
私達は まるでレース編みのように
精巧に彫られた細工の方が気になって、
「どうやって、彫ったのですか」と尋ねた。
お兄さんは質問の意図がつかめず、ちょっと困った顔をした。
そこで、「ハンドメイドですか?」と質問を変えた。
私達は、あまりに繊細なその細工が機械で抜き型のように
作られているのか、一枚一枚彫っているのかを
聞きたかったのだ。だってレースみたいな木彫りが何十枚も
連なっているんだもの。
しかしそれもうまく伝わらなかったらしい。
さらに「手作りですか?人の手で作っている?」と聞くと
ようやくお兄さんには伝わった。
こう答えてくれた。
「手、では彫れない!のみで彫る!」
お兄さんは真剣に答えてくれたし、伝わって嬉しかったのだ
けれども、
この短い間にお兄さんの頭の中を駆け巡った図を考えると
面白かった。
ハンドパワー彫り!
こうしてみると 日本語の解釈って難しい。
手作りは確かに「手で、作る」だ。
手彫り。手で、彫る?
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